アオイエ創業者対談-僕らがアオイエを作った理由-後編 | メンバーブログ | アオイエ

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アオくんの家

アオイエ創業者対談-僕らがアオイエを作った理由-後編 2019.03.13(Wed)

現在、東京9軒、京都3軒の計12軒が存在する、コミュニティハウス アオイエ。

コミュニティハウスアオイエはみんな表現者をコンセプトに掲げ、年齢やバックグラウンド、職種の違う住人が共に生活を送るシェアハウスです。

アオイエを立ち上げたきっかけ・想いをアオイエ発起人の青木、篠原にききました。

前編/後編に分けて、お送りいたします!

後編ではアオイエとは何かーアオイエの未来やそれぞれが描く未来について語っていただきました。


前編はこちら。

https://www.community-house.jp/blog/show/68



>山田

アオイエの本当の価値ってどんなところにあると思いますか?



>祐太

アオイエに住んで良かった事って何があるんだろう?アオイエの価値ってなんだろう?とアオイエを出てから実家で考えました。

考えた結果、一番の価値は住んでいるときには気が付かず、アオイエを出た後にその価値がどんどん色濃くなっていきました。

アオイエの価値は、住人同士が見えない絆で繋がっていることだと思っています。

今でもアオイエの皆と外で会うと、仲の良い友達と会う時とはどこか違って自然に会話に入れます。

その絆は不思議と時間が経てば経つほど、どんどん強くなっています。

僕はその見えない絆こそアオイエの価値だと思っています。



>大和

他の人と違う絆は僕も非常に分かります。

やっぱりアオイエの人はどこか特別で、その感覚は死ぬまで続くと思っています。

最近になって、本郷よるヒルズで烈さんに言われていたことが理解できてきた気がしています。

8年前に3.11が発生した際に、モモノキメンバーのグループラインが久しぶりに動いたと言っていました。

僕らでいうアオイエOBOG(
150名ほどが参加している全住人+アオイエを卒業した人のライングループ)で何かやらない?となり、各方面で活躍しているメンバーが集まり、それぞれが持っているスキル、経験、人脈を駆使して利害関係なく何か始まるんじゃないかなと。

一緒に住んでいて必然的に弱い部分や失敗を知っていく中で、活躍していても同じ人間だと日々感じられることが、他の人とは違う絆になっているんじゃないかなと思います。



>祐太

何かあったときに人を繋ぐのは肩書きでも、お金でもなく、根底にある信頼関係や何かしらの温かい共通項だと思っています。

そういう意味でアオイエのみんながゆるゆると繋がっているのはすごく大きな価値です。

今アオイエに住んでいるとか、同じ家かどうかは重要じゃなくて、ちょっとだけ一緒に住んだ期間があったとか、ちょっとだけアオイエに関わった期間があったとか、その期間は実際の期間以上に深さがあるものになると思います。

そこがアオイエの一番の面白さや魅力だと思っています。

そうした魅力がベースにあった上で今後アオイエが全国に広がっていくと、5年後、10年後、15年後にアオイエをやっていて本当に良かったなと今よりも深く感じると思っています。

何かをやった直後にやって良かったと思うことはよくありますが、時間の経過と共にじわじわとやって良かったと感じる事はすごく珍しいことです。

今後さらに思い出が積み重なっていき、アオイエが僕やみんなにとって更にかけがえのないものになってくれたら嬉しいです。



>大和

習い事をしたくても出来なかったり、海外に行きたくても行けない人が多くいる中で、僕は凄く恵まれた家庭に育ちました。

運良くそうした家庭に生まれて、やりたいことを全部やらせてもらえたし、今も好きなようにやらせてくれています。

これまで唯一約束させられたのは大学を卒業することだけでした。


高校時代まではその環境が当たり前だと思っていましたが、友達同士で家庭の話をするなかで自分が育った環境が当たり前じゃないことに気付きました。

アオイエに住んでいると、普段外では話さない家庭環境や親との関係性について話すことがかなりの頻度であります。

将来自分が子供にしてあげたいことがあっても、自分が親にされていないことを子供にしてあげることは難しいことだと思うので、他の人の家庭環境や子育ての話を聞くのはすごく参考になります。

そうした人からの影響という点で、今朝家族でラインをしていた際に、弟がヒップホップグループで世界を取りたいと言っていました。

これまで誰かに夢を伝えるタイプではなかったんですが、アオイエで一緒に生活していた相部屋の子や祐太がやりたいことを実現していく姿をみて何かが変化したんじゃないかなと思っています。

そうした人からの良い影響もアオイエの価値だと思っています。
>山田

2人にとってアオイエはどんな存在ですか?



>祐太

一言で表すと僕の価値観を広げてくれた場所です。

私生活では居心地がいい人だったり、自分が好きな人だったり、付き合う人を選ぶと思います。

もちろん最初のメンバーは全員好きで一緒に住みたいと思ったメンバーでしたが、遊びに来てくれる人の中には、普段会うことはないだろうと思ってしまう人も少なからずいました。

ただ、価値観が合わなかったとしても、同じ家にいるので強制的に話すシチュエーションが生まれます。

これまで合わなそうな人とは関係を閉ざしていましたが、自分が一方的に合わないと思っていた人と、ある壁を越えた先に仲良くなる瞬間があることに気づきました。

むしろ、逆にそういう子の方が印象深くて今も深い関係が
続いています。

家という場所だからこそ自然と心を許し会話が出来たからなのかはわかりませんが、それが当時の僕にとって一番印象に残っている出来事ですね。

アオイエは僕の交友関係をグッと広げてくれました。



>大和

僕にとってアオイエは夢物語です。

アオイエを始めた頃はすごく落ち込んでいた時期で、何かをやろうと思っても何もかもうまくいきませんでした。

最後にこれしかないと思って始めたのがアオイエです。

それでも最初の3カ月間くらいは引き篭もっていて、オープンパーティーの準備を進める中で、みんなのイキイキする姿を見て僕がやりたいことは、やっぱりこれだなと気付きました。

それからやりたいことがどんどん見えてきました。

自分がアオイエという場所を作って、みんなの夢ややりたいことを応援して、みんなで夢を描きたいと思っていましたが、一番夢を描かせてもらったのは実は僕なんです。

今でこそ、「昆虫食といえば祐太」みたいになっていますが、裕太も最初は昆虫食のことを隠していました。

それでも、誰に何と言われようが続けたから今の祐太があると思っています。

僕は過去、外的要因によって折れてしまって、続けるという選択肢を辞めました。

自分の中で心がプツッと切れてから戻ってくるのに2年以上の時間がかかりました。

そういう時に、祐太だったり、アオイエのみんながいて、その背中が励みになって僕は回復できたんです。

なので、アオイエは自分が作った場所ですが、自分がアオイエに対して一番感謝していると思っています。

他のビジネスを別ですることも出来たし、物件を増やさずに、アオイエという存在を象徴的に一軒だけにしておくことも出来ました。

それでも自分が物件を増やすことに本気で取り組もうと思ったのは、皆が帰ってこれるような場所として、自分がしてもらったことを他の子たちにバトンパスしたいという強い思いがあったからです。

だからこそ、アオイエは自分が作ったというよりも、みんなが作ったものだと思っています。



>祐太

僕もアオイエを始めただけで、アオイエを作ったのは住人のみんなだと思っています。



>大和

僕がアオイエを大きくしたいのは、今の自分にできる一番の恩返しだと思っているからです。

今はアオイエというものを社会に理解してもらって、会社の価値を上げていって、その価値を社会に還元することが自分がリーダーとしてやっていきたいことです。2018年に開催された夏合宿。(Photo:Hideyasu Suzuki)



>山田

二人が出会ってなければ、もしかするとアオイエは存在していなかったかもしれません。出会ってから5年の月日が経って、2人は今どんな関係ですか?



>大和

難しいですね。(笑)

本人の目の前で恥ずかしいですが、お互いにリスペクトしていると思います。



>祐太

僕も尊敬しています。



>大和

僕は祐太だけでなく、基本的に自分が出来ないことをやっている人に対してのリスペクトがあります。

この前もオリンピックでメダルを獲るような同世代15人くらいで飲みましたが、圧倒的に自分には出来ないことをしている人ばかりでした。

その気持ちはきっと彼らも同じなんじゃないかなと思います。



>祐太

僕も尊敬しています。

自分が出来ないことをやっているし、出会ってからあっという間に時が経ち、やっていることは変化しているけど、昔から変わらず「大きな夢を語って、人を導く」ことに変わりはないですね。

大学1、2年生の頃に大きな夢を
語る友人は沢山いましたが、それを諦めていく人が多くいる中で、大和は今も大きな夢を語ることを続けています。

アオイエも今でこそ大きくなっていますが、それまでは分からないことだらけの中で続けていただろうし、自分でお金を出した時もあったと思います。それを継続する強さが凄いです。

ビジョンを語って人を巻き込むことや、自信を持って自分の人生を生きることは自分の中でまだまだ課題です。

そして、本当は沢山不安なことや辛い事があるのに、それを絶対に顔には出さないので大和の背中からは自信を感じます。



>大和

確かにいま言ってくれたことは大きいと思います。

大きな夢を語っていた人たちが就職することは全く悪いことだと思いませんが、自分は就職しない選択をしました。

友人のSNSを見ていると高級旅館へ行っていたり、彼女と幸せそうに新幹線で旅行に行く姿を見かけます。

今の自分の所得ではそこにお金を使う余裕はありませんし、僕は新幹線で行くより夜行バスの方がいいなと思ったりします。(笑)

もちろんモテたいとか、ちやほやされたいと思う時はありますが、それでも自分にはやりたいことがあって、作りたいものがあるので、今の自分はこのままでいいんだって思っています。

その想いを共有したり、相談できる人は実は身近にあまりいなくて、それができる一番身近な存在が祐太です。

年齢的には社会人3年目の代で、金銭的な不安はありますけどね。



>祐太

起業してアプリで成功した人もいますが、大和や僕のようにリアルな領域はやっぱり時間がかかってしまいます。

一発で成功する世界ではないですし、僕もそういった意味では大和が一番の相談相手です。>山田

今お二人はどんな未来を描いているんですか?



>祐太

僕は昆虫食を提供するレストランの開店準備を行っています。


今までは好きという気持ちだけでやってきましたが、それはあくまでも趣味といえば趣味なので、趣味としてやっていくのか、事業として広がりを持たせていくのかを考えないといけません。

お店をやるというのは僕の中で一つ大きな挑戦です。

飲食でやる以上は、分かりやすい美味しさが必要なので、
食べに来てくれたお客さんに、食べてよかったなと思ってもらわないといけません。

他の料理では味わえない魅力や他の料理では表現できない新しい体験が昆虫食には多くあるので、それを伝えていきたいです。

ありがたいことに、昆虫食に対して興味を持ってくれる人が最近増えてきました。

ただ、今はその受け皿として質の高いものが多くありません。

食べようと思っても、あまり美味しくないことがほとんどで、それは昆虫食の世界においては非常にもったいない状況です。先日開催された、アジア最大級の食品産業展示会「FOODEX」にて出店。想いを込めたコオロギラーメンを1600名もの方に食べて頂いた。



昆虫食はそもそも味に対するハードルが低いので、それなりのものを出しても「意外と美味いじゃん」とはなります。

でも、その”意外と美味しい”という表現はどうしても抜けないんです。

昆虫食で他の飲食店を超えるようなものを作らないと、せっかく興味を持ってもらっているのにこんなものかと期待を裏切ってしまうことになります。

僕は誰よりも昆虫食が好きで昆虫食への強い思いがあったからこそこれまでやってこれました。

だからこそ、体験してもらうからには”最高のもの”を提供したいんです。

最高のものを提供したその先に、昆虫食を通じて、生きるとはどういうことなのかを感じて欲しいとも思っています。

一言でまとめると昆虫食を通じた食育です。

そもそも虫に対する既存のイメージがよくないので
、僕が感じる魅力とイメージのギャップを埋めることがまず最初に必要です。

まずは、虫を使った美味しい料理を提供して、万人にわかりやすい形で虫の魅力をレストランから伝えていきます。

その後に、自然体験を通じて、レストランに行かなくても虫を食べられるものにしていきたいです。

教育機関や自治体に対して、これまでだと駆除されていた虫を美味しく活用することを提案したり、人があり得ないと思っていることを良い方向に転換していくような試みをやっていきたいです。

人は生きていく中でいろんなものに対して自分のイメージを持っていますが、そのイメージが実態とかけ離れていることが多く存在すると思っています。

僕は虫に限らず、個人が持っているそのイメージは実は実態とかけ離れていることを感じてもらいたいです。

その一つのきっかけとして、僕は昆虫食に大きな可能性を感じています。

食べ物は、人を集めて、空間を魅力的なものにするものだとも確信しています。

レストランに行けば美味しいものが食べられると感じてくれる人が増え、人が集まった時にそこがどんな空間になるのかも凄く楽しみです。



>大和

僕が次にやりたいのは世帯同士が一緒に住むコミュニティハウスです。

祐太の話で例えると、僕が結婚して子供が出来た際に、その子がゴキブリ好きだとして、親の僕は汚いからやめなと言う可能性があります。

でも、もしそこに祐太がいたら、「大和、それは言い過ぎだと思うよ。本人の好きな気持ちを大事にしたほうがいいんじゃない?」と言ってもらえるかもしれません。

そうすると僕ははっとして、自分の価値観を押し付けていたことに気付くと思うんです。



>祐太

そこはかなり同じ考えです。

子供向けの昆虫食の体験ツアーを実施する中で、一番大切なことは子供に対しての親御さんの在り方を変えることです。


親子が参加するワークショップで、自分の子供が楽しそうにしている姿を見た親御さんが、「渋々参加させたけど、これは本当に子供のためになるんだ」と思ってくれたら、僕がやる昆虫食のワークショップは間違っていなかったと思えます。

そう思ってくれる人が最近増えてきていて、一回のワークショップに参加できる人数は限られているんですが、参加したことに価値を感じてくれる人がいるので、物凄く意味のある時間になっていると胸を張ることができます。



>大和

そういったものが学校では果たせない、民間レベルだからこそ可能な教育になると思っています。

教育を変えたい!と強い思いを持っている人が多くいますが、教育においては学校教育よりも家庭環境が影響する部分が大きいと思っているので、アオイエではそれを実現していきたいと思っています。

なので、アオイエが描く未来を一言で表現するのは難しいですが、アオイエのビジョンは「常識からの解放」だと思っています。

言葉にすると薄っぺらくなりますが、僕は誰にも理解されないものを作っていきたいです。

アオイエを誰もが持つそれぞれの根底にある価値観を揺るがすような場所にしていき、アオイエを中心に街の景色を変えていきたいと思っています。

結婚してアオイエの近くに家を借りて、アオイエに子供を預けることが出来て、近くには3世帯で住んでる別のアオイエがあって、近くのまた別の場所には100人位のアオイエコミュニティが存在していて、ビルの一階が地域の食堂になっていて、そこに人がどんどん集まっていくイメージです。

ライフスタイル自体が大きく変遷していく中で、「常識からの解放」を構築していく事業を作っていきたいと考えています。



>祐太

今大和がやっていることは、僕には絶対に出来ないことだし、大和の姿にめちゃくちゃ刺激をもらっています。

僕は今昆虫食という分野で活動していますが、別にそれが虫である必要がない部分も一部あります。

協力出来ることがあるならしたいし、お互いの領域がアナログで人間の生活に密接に関わっているからこそ、チャレンジを積み重ねていって、もっと高いレベルで今後何か一緒にやりたいなと思います。

そうした形でみんなが自分の分野を通じてアオイエに関わっていけたら最高の場所になると思っています。

だからこそ、みんな対等であり続けながら、支え合ったり、協力する関係であり続けたいなと思います。



>大和

うまくいく、いかないに限らず、夢に向かっていくことが人間の価値だと思っています。

僕は本当に運が良く恵まれていただけなので、どんな家のどんな地域に生まれても、誰もが同じスタートラインに立てるようにしたいと思っています。

それが僕が人生をかけて実現したいことですが、それは昔から変わらなくて、運が良かった僕だからこそ、努力の有無に関係なく誰もが平等な
社会にしないといけないと思っています。

自分に出来ることが何かは分かりませんが夢を追う人であれば、アオイエに関わっているかどうかは関係なく、誰に対しても力を貸したいと思っています。

きっとそれは僕に限らず、DADAの経営陣やアオイエに住むみんなはその思いを持っていて、普段からアオイエに関わっているかどうかに関わらず人に協力をしています。

人間の本質は誰かのための希望や光になることだと思っているので、僕らは誰かの光になるためにもっと遠く先へ行きたいと思っています。
編集後記

前編、後編と合計一万文字を超える長文を読んでいただきありがとうございました。

実はアオイエの物件が増えることに関する心配や不満が蔓延した時期がありました。

ただ、アオイエを増やす選択を誰よりも強い思いで語り、その意思を押し通したのは代表の青木でした。

アオイエに対する思いが一番強く、一番感謝しているからこそその選択をしたのでしょう。

毛沢東は若いこと、貧乏であること、無名であることが革命家の条件だと言いました。

気づけばオープンから2年近くが経ち、アオイエコミュニティは100名を超えました。

アオイエはこれまで以上に、若く、貧乏で、無名のまだ何者でもない若者が集い、これまで以上に青写真を描き、切磋琢磨する場所を目指していきます。


(企画/インタビュー/編集/構成/写真:山田浩太)


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